【考察】若菜四季は何故カブトムシではなくクワガタを選んだのか

早速ですが皆様、昨年放送されたラブライブ!スーパースター!!2期はご覧になられたでしょうか。私は見ました。見た上で頭を抱えました。

 

言いたいことは多々ありますがこの記事では言及しません。語りたいのはタイトルにもある通りLiella!2期生でありスパスタ2期からの新キャラである若菜四季について。

 

去年の4月辺りだったでしょうか。Liella!の追加メンバーとして発表されたキャラクター達のプロフィールを見たオタク達は一度は思ったはずです。

 

 

 

「なんでクワガタなんだろう……」

 

 

皆さん思いませんでしたか?少なからず筆者は思いました。

 

虫好きな女の子、という点に今更ツッコむつもりはありません。今までラブライブシリーズに存在していなかっただけで世の中には虫女なんてごまんと存在しています。この若菜四季もその一人だったというだけ。

 

ただクワガタ好きでカブトムシはそうでもないってことある?普通どっちか好きならどっちも好きなもんじゃないの?そう思ったのはきっと筆者だけでないと信じています。

 

カブトムシにクワガタムシ。その両者は形状や性質に差異こそあれど、どちらも魅力的な昆虫であることに変わりはないはず。特にカブトムシは夏の王様と称されるほどに古くからこの日本国に住まう虫好き達の心を魅了してやまない存在です。

 

なのに何故。

何故若菜四季はその中でクワガタのみを好きなものとして挙げているのか。

 

その理由を考えた末、私の中では一つの可能性が浮上してきました。それこそが

 

 

 

若菜四季は米女メイからのDVを望んでいるのではないか

 

 

 

というものです。

 

 

 

 

飛躍した推理にも程がありますね。

 

ですが筆者がこのような考えに至ったのにはちゃんと理由があります。それがラブライブ!スーパースター!!内でのとある会話でした。このシーンですね。

嵐(この私を差し置いてマルに……?)

これは千砂都と四季の間に存在する実力差を月とスッポンならぬミヤマクワガタダンゴムシで例えた……とされている台詞です。

ですがこの台詞から読み取れるものはそれだけに留まりません。重要なのは四季が自らをダンゴムシで例えたということです。

 

皆様はダンゴムシと聞いてどのようなイメージを思い浮かべるでしょうか。私含め大抵の人はその名前の由来ともなったあの体を丸めた姿を想像することと思います。

ダンゴムシがあのような行動を取るのは外敵から身を守るためであり、あの外骨格は守りの象徴、何もにも屈しない守りの防御の証です。つまりダンゴムシの本質とは˝受け˝にあるということになります。

 

この受けという概念をラブライブ!もとい対オタク用コンテンツに当て嵌めた際、それはご存じの通りカップリングにおける攻めと受けという役割に置き換わります。そして四季のカップリング相手には公式にこれでもかと押し出されている米女メイがいる。

 

つまりこの台詞は四季の「四季メイの受け側になりたい」という願望の表れとも言える訳です。

 

 

そしてその受けの対極、˝攻め˝の位置にミヤマクワガタを据えたのもまた彼女の願望が表れていると言えるでしょう。

 

そもそも考えてみてください。何故ダンゴムシの対極がミヤマクワガタなのでしょうか。単純に強さで比較しているならミヤマより強い昆虫なんてごまんといるし、それこそ喧嘩ならカブトムシの方が強い。

希少度で比較しているにしてもミヤマは割と普通種ですし、そもそも希少性で言うのならダンゴムシには上位互換であり生息地も深海な平安名(グソクムシ)がいます。

 

つまりそこにはダンゴムシの対極がミヤマクワガタでなければならない理由があった訳です。

 

一度四季が比較対象としてダンゴムシを選んだ時点に立ち返ってみましょう。私はその理由を四季のカップリングにおける理想の投影、˝受け˝という性質への願望の表れと仮定しました。

ダンゴムシが受けの象徴であるならばミヤマクワガタはそれとは正反対の性質を持つもの、つまり˝攻め˝の象徴として挙げられたはずです。

 

そしてミヤマクワガタをこの˝攻め˝という性質に当て嵌めた時、この種の持つとある習性が浮き彫りになります。

 

 

それが˝メス殺し˝

 

 

実はミヤマクワガタを始め、ヒラタクワガタノコギリクワガタ、海外ではフタマタクワガタの仲間など一部のクワガタにはメス殺しという行動を取る種類がいます。

このメス殺しは読んで字の如くオスがあの立派な大顎でメスを挟み殺す行為を指し、その行為に至る理由は複数存在しますが最も多い原因はメスに交尾を拒絶されたことでオスが激昂することです。要はフラれたから殺すメンヘラだと思ってください。

 

そしてそれを四季メイに当て嵌めるとこう↓

 

メイ「なあ四季、今日ヤらせろよ」

四季「今日はダメ。夏美ちゃんと約束が———、」

メイ「あぁ!? 私よりアイツの方がいいってのかよ!」(腹を殴る)

四季「メイ、やめっ……」(苦悶に顔を歪めつつも恍惚とした表情)

 

 

といった感じでしょうか。「どうして私を巻き込むんですの!?」

まあ殺しはしなくともちょっと機嫌を損ねると手を上げてくるDV彼氏のようなものです。

 

そんな展開を理想としているからこそ、四季は自身と千砂都との比較にダンゴムシミヤマクワガタを準えたのかもしれません。まあ、あの大場ななはミヤマクワガタどころの話じゃないんですが。

 

 

 

ですがこれだけではまだ根拠として弱い。

そもそもこのメス殺しという性質はヘラクレスオオカブトコーカサスオオカブトなどの一部のカブトムシにも見られるものであり、日本のカブトムシだって交尾が終わったメスを用済みと言わんばかりに投げ飛ばしてヤリ捨てることがあるという十分なDV彼氏の素質を持っています。単純な戦闘力でもカブトムシが勝るのだからクワガタを選ぶ動機は薄いと言わざるを得ません。

 

それなのにも関わらず四季がクワガタを選んだのはクワガタでなければならない理由があったからです。

 

何故カブトムシではなくクワガタムシなのか。

何故四季はメイに加虐性を求めるのならクワガタムシがいいと考えたのか。

 

その答えは、四季メイというカップリングが世に出る20年ほど前に示されていました。

 

 

 

 

皆様はこちらのゲームを御存じでしょうか。

その名も「甲虫王者ムシキング」。我々10代後半~20代後半の世代の男子ならば一度は通ったであろうアーケードゲームです。

 

そしてムシキングがどう四季メイに関係しているかというと、答えはそのゲームシステム。

 

 

このムシキングというゲームの遊び方は召喚した甲虫がじゃんけんの結果に応じて技を繰り出して殴り合う、という至ってシンプルなものです。各甲虫にはそれぞれ得意技という形でこのグーチョキパーのどれかが配られており、基本的にはパーにカブトムシ、チョキにクワガタムシ、そしてグーがカブトクワガタ共通となっております。

 

そしてこの中のグーとパーの色、どこかで見たことがないでしょうか?

そう、四季メイの髪の色。そうなるとこのジャンケン表は

こうなるんですね。つまりムシキングのジャンケン表は四季メイというカップリングの相関図でもある訳です。

 

ですがこれでは四季が攻めでメイが受けになってしまう。四季がパー、つまりカブトムシの状態ではグーのメイに対する攻め側になってしまう。それは四季の理想とは異なります。

 

しかしジャンケンにはまだチョキがある。四季かメイ、どちらかがチョキとなった途端に関係は逆転、メイが四季に対する攻めとなります。四季がメイからの攻めを期待するのならば、彼女はパーである己に辟易し、このチョキという属性に対する強い羨望を抱くはずです。

 

そして上述の通り、ムシキングにおいてチョキを得意技とするのはクワガタムシのみ。それこそが四季がカブトムシではなくクワガタムシを選んだ理由ではないのでしょうか。

 

 

 

まあそもそも四季にその気があってもメイはそんなキャラじゃないだろとお思いの皆さん、甘いです。チョコレートより甘い。

 

スパスタ2期で最も評判の良いとされている話をお覚えでしょうか。そう、四季メイ回でもある第4話です。

この話の終盤に至るまで、四季はメイに対して繰り返し「自分に正直になれ」と伝え続けていました。恐らく大半の視聴者はこの台詞がメイの˝スクールアイドルに興味がある気持ち˝に対して贈られた言葉だと思っている事でしょう。

 

ですがもし、米女メイに好きな相手を痛めつけることで愉悦を覚えるサディストの気質があるとしたら?

 

もしメイ自身がその気質を抱いて生きてゆくことに危機感を覚え、高校への進学と共に癖を封印すると決めたものの大好きなLiella!を前に情動を抑え切れずにいたとすれば?

 

もし上述したような願望が四季にあり、メイの気質を理解した上で「自分に正直になれ」と伝え続けていたとすれば?

 

 

全て、辻褄が合ってしまうんですよね。

 

 

 

信じるか信じないかは、あなた次第です。

 

 

 

 

 

今回の考察及び馬鹿話は以上となります。

 

 

ラブライブ!スーパースター!!

あの物語を見届け受け取った所感は人により様々でしょう。素晴らしいと感じた人もいれば、受け入れ難く感じた人もいることと思います。ですがどんな作品であれ、捉えよう、考えようによっては楽しめる部分を生み出すことも可能だと考えています。

 

だいぶ言葉足らずではありましたが、この記事が少しでも皆様があの作品を楽しむ上での一部になれば幸いですと綴りつつ、結びの句とさせて頂きます。

 

ここまでのご拝読ありがとうございました。

それではスパスタ3期で覚醒したメイに馬乗りになってボコボコにされながらも輝かしい笑みを浮かべている四季の姿が見れることに期待しつつ。

 

また、いつか。